初心者でもめざせ

ストックオプションの意味とは

ストックオプションの意味とは

ストックオプションとは、会社が社員に対して、予め決められた価格で自社株を買うことができる権利のことを言います。

ストック・オプション発行

ストック・オプションなど株式による報酬は一般に、報酬として得ることのできる額が株価の上昇と直接連動するので、権利を付与された役職員の中長期的な株価向上への意識が高まり、業績など客観的に評価し得る企業価値を向上させる動機付けとなります。
また、中長期的な株価の上昇は、当社の事業を支えていただいている株主の皆様にも利益をもたらします。
そうした意味でストック・オプションは、キャンバスのような企業に最も適した報酬のひとつと考えています。

キャンバスはこれまで、不定期ではありますが継続的に、役職員向けストック・オプションを発行してきました。
このブログで最近ずっとお伝えしているとおり、現時点のキャンバスには
「提携獲得活動」
「CBP501臨床試験準備」
「次世代CBPプロジェクト」
「Stemline社のCBS9106臨床試験」
など中長期的な企業価値の向上を目指す地道な業務が目白押しです。
役職員に対し株式報酬による動機付けを付与するには、このタイミングが最も適切と判断しました。

株価の上昇にはいろいろな要因がありますが、その中で最も重要で、かつ、ほぼ確実に中長期的な株価上昇に寄与する要因は「企業価値の向上」です。
それは、会社が関与できるたったひとつの『株価対策』でもあります。
より正確に企業価値を判断していただくためのIR(インベスターリレーションズ)は今後も欠かしませんが、IRは『株価対策』ではありません。
これからもキャンバスは「中長期的な企業価値向上」以外の『株価対策』をしません。

今回のストック・オプションはおおむね最もスタンダードな内容で、取り立ててご説明するような特別な仕掛けはありません。
強いて言えば、あまり長期的でのんびりした「企業価値向上」を目指すものではないという意思を込めて、最もスタンダードなものよりも少し行使可能期間(有効期限)を短くしています。
(最初の2年間が行使不可能となっているのは税制適格ストック・オプションの要件を充たすための一般的な条項で、特別な意図はありません。)

ストックオプションとは?制度の仕組み、メリット・デメリットを紹介

ストックオプションの記事

ストックオプションとは


ストックオプションとは、会社が社員に対して、予め決められた価格で自社株を買うことができる権利のことを言います。

インセンティブ制度の1つ

ストックオプションはインセンティブ制度の1つです。インセンティブ制度とは、社員にモチベーションを持って働いてもらうための仕組みのことを言います。インセンティブ制度には、営業パーソンが売上実績に応じて基本給に上乗せして給与がもらえる制度や、個人の成果に応じて表彰される表彰制度などがあります。また、個人の実績に限らず業績に応じて利益が付与されるストックオプション、従業員持株会などもあります。

新株予約権との違い

ストックオプションとよく似た言葉に新株予約権というものがあります。ストックオプションとは新株予約権の1種です。新株予約権を有した人は、その会社の株式を予め決められた価格で買うことができます。つまり社員でなくても権利を有します。ストックオプションも同じ意味合いですが、ストックオプションの場合は会社が社員に対する報酬として、インセンティブ制度として位置付けているところが違います。

ストックオプションの歴史

ストックオプション制度の仕組み

ストックオプション制度の仕組み


ストックオプション制度の仕組みについて、具体的に確認していくことにしましょう。

決められた期間内に決められた価格で株式を買える

ストックオプションの仕組みは、予め決められた価格で自社株を買えるということです。ただ、いつでも買えるのかというとそういう訳ではなく、期間が定められています。決められた期間内に決められた価格で自社株を買えるのがストックオプションです。

ストックオプションの権利を行使する

事例:株価が上がった時

会社の業績が伸びて1株あたり3,000円に株価が上昇したとします。その時にストックオプションの権利を行使すれば1株あたり1,ストックオプションの意味とは 000円で3,000円の株を買うことができます。1,000株なら100万円で300万円の価値を持つ株を購入することができるということ。直ぐに売却すれば、300万円-100万円で、200万円の利益を得ることができるということです。

事例:株価が下がった時

ストックオプションのメリット

ストックオプションのメリット


ストックオプションは、インセンティブ制度の1種だと書きました。インセンティブ制度は社員のモチベーション施策です。従って、ストックオプションがあることで社員はモチベーションを高めて仕事をすることができるようになります。具体的に解説します。

人材の確保や流出防止

ベンチャー企業に限りませんが、株価の上昇が見込めそうな企業であればストックオプションを行使することで賃金増を期待できるのですからストックオプションが人材の確保に繋がったり流出防止に繋がったりします。

従業員の動機付けやエンゲージメントの向上

ストックオプションを行使して利益を得るには、会社の業績が向上していかなくてはなりません。つまり社員は、会社の業績向上のために働くようになります。業績向上のために働いていけば、ストックオプションで利益を得ることができるからです。つまり会社の業績向上のために働くことが自らの利益を得ることに繋がるのです。ストックオプションがあることで社員の仕事に対する動機付けが高まることに繋がります。

また、ストックオプションによりエンゲージメントの向上にも繋がります。どうしたら会社の業績が向上するか考える中で、会社への帰属意識、絆などを高めることができるからです。

従業員と株主の利害関係が一致する

株主は自らの利益向上のため、自分の会社の業績が上向くことを望んでいます。ということは、ストックオプションがあれば社員と株主の利害関係は一致することになります。近年、株主重視より社員重視と言われてきていますが、それでも株主の発言権は大きく無視できない存在です。従って、社員と株主の利害関係が一致することはストックオプションを考える上で、重要なメリットと言えます。

ストックオプションのデメリット

ストックオプションのデメリット


ストックオプションにもデメリットがあります。2点、紹介していきます。

権利を行使した人材の流出

ストックオプションによって株式の売買に成功すれば利益を被ることができます。うまく売買すれば、その利益額が大きなものになることもあるでしょう。社員が利益を得られる一方で、会社にとっては社員の流出に悩まされることもあります。例えば、社員のエンゲージメントが大して高まらないうちに、その社員がストックオプションの権利を行使して大きな利益を得た場合、社員が退職してしまうこともある訳です。

株価が上がらないと動機付け・エンゲージメント向上に繋がらない

ストックオプションによって社員が自社株を売買して利益が出れば、動機付け・エンゲージメント向上に繋がります。しかし、それはそもそも株価が上がったら…という前提がなければなりません。株価が低迷したまま放置しておくような会社は、株価が上がりようがありませんから、そもそも、ストックオプションによる動機付け・エンゲージメント向上は望めません。

ストックオプションのまとめ


年功的な賃金増が見込まれなくなる中、しっかりと業績を上げて会社の業績に貢献した社員に対して、固定的な賃金だけでなくストックオプションのように社員の頑張りに貢献できる仕組みは、社員を喜ばせ、会社への愛着・帰属意識を高めることに繋がります。人材を確保し、繋ぎとめるためにも、ストックオプションの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

ストックオプションを持っている人も必見!!必ず知っておきたい ストックオプションの考え方

こんにちは、PMAセミナー事務局です。
先日の10月2日に開催しました
「ストックオプションを持っている人も必見!!必ず知っておきたい ストックオプションの考え方」
の当日の様子をお届けします。
会場は、東京駅の丸の内側にあります京都アカデミアフォーラムにて開催、当日は、ストックオプションのコンサルティングから設計、評価、までの実務に精通されており、2014年に時価発行新株予約権信託®の開発に関わられた株式会社プルータス・コンサルティング取締役の山田氏にご登壇頂き、ストックオプションについて詳細にお話頂きました。その様子を本コラムではお伝えしてまいります。

登壇者紹介

写真①山田さん写真&紹介文面


本セミナーは、株式会社プルータス・コンサルティング取締役の山田氏に登壇頂き、ストックオプションをもらう側の立場にて、気を付けなければならない点、留意点を中心にお話を頂きました。山田氏は、これまで大手企業からベンチャー企業まで様々なフェーズの資本政策関連のアドバイザリー、組織再編アドバイザリーに従事する他、フェアネス・オピニオン業務、第三者割当てに係る資金調達アドバイザリーなども多数手掛けてこられました。また時価発行新株予約権信託®などのインセンティブ・プラン導入コンサルティングへの実績も多数お持ちでいらっしゃいます。

報酬の種類

写真②報酬の種類


まず、ストックオプションについてお伝えする前に、日本の報酬制度の仕組みが一般的にどうなっているのかを見ていきたいと思います。企業が役職員に渡せる報酬は主にこの3種類となります。

固定報酬 日本の大企業も基本的には固定型で、最近までは年功序列で頑張れば報酬が上昇する仕組みとなっていました。 業績連動報酬 一般的には賞与のことを指します。多少の変動はありますが、「部長であれば何か月分」のようにある程度報酬の幅が決まっており、これも年功序列の枠組みの中で運用されてきました。一方でベンチャー企業でも業績連動報酬の仕組みを取り入れている企業はありますが、ベンチャー企業の場合、まだ活躍してない社員がいきなり業績連動報酬を一定の額をもらうことで、会社全体の報酬を引き上げるわけにはいきません。そのため固定給を少なく、業績連動報酬の割合を増やし、個人ごとに大きく差を設けるベンチャー企業も多くなっています。 ストックオプションの意味とは 株式報酬 未上場と上場して間もないベンチャー企業の最も魅力的なインセンティブプランは株式報酬です。企業のライフタイムにおいて、上場時ほど株価が何倍、何十倍にもなるフェーズは他にはありません。そのため、初期に株式を手に入れた人のキャピタルゲインは凄まじいものになることが想像できます。

株式報酬vs金銭報酬

経営者視点

従業員視点

株式報酬の種類

株式報酬及び株式給付信託

ストックオプションとは

写真③ストックオプションとは


ストックオプションとは会社が役職員に渡す新株予約権のことを指します。新株予約権とは「株を買える権利」のことを意味します。

基本的な仕組み(例)

① 企業がストックオプションを付与(例:時価10,000円)
↓3-5年の期間で上場(時価1,000,000円)
② 役職員が権利を行使し、金銭を払い込み、株式を購入(10,000円で時価1,000,000円の株式を購入)
③ 役職員が市場を通じて株式を売却(990,000円のキャピタルゲイン)

ストックオプションに関する留意点

株式比率で話をしない

貰う方の留意点になりますが、経営者、CFOやベンチャーキャピタリストと話してもほとんどの方がストックオプションに関する会話の軸が誤っていることが多いです。「うちの会社に入社したらストックオプションを●%あげる」という言い方が一般的となってしまっているのが現状です。なぜならば、渡す創業者からすると、上場する際に自分の持ち分比率が何%になるかが何よりも大事であると考えており常に%(パーセント・株式比率)で会話する癖がついているからです。 ストックオプションの意味とは
典型的な例は、仮に創業者が1,000万円出資し持ち株式比率100%で創業します。その後、会社を成長させるために外部投資家から資金調達をしていくと自身の株式の持ち分の希薄化が進みます。そして上場する際には、創業者は可能であれば3分の2、少なくとも51%以上を保有しておきたいと考えます。上記のような考え方の中では、どうしても%(パーセント・株式比率)をベースに考えるようになってしまいます。
本来であれば、今のバリュエーションがいくらであるのか、自身のストックオプションが1株いくらで行使価格できるのか、上場時の時価総額で、どのくらいの金額で上場を果たすことを目指しているのか。このような内容をベースに会話をしていかないと、自身が実際どのくらいストックオプションで儲けることができるのかがイメージできません。
アーリーステージの企業と既に大型資金調達を行っている上場前の企業では、バリュエーションが全く異なるため1株の株式価値が全然違います。仮に時価総額1億円時点でA社入社し、行使金額1株1,000円のストックオプションを100株もらったとします。その後入社したA社が100億円で上場を果たしたとすると、1株の価値が100倍になり、かなり夢がある世界になってきます。
逆に、既に資金調達をかなり実行し入社時の時価総額が90億円のタイミングでB社に入社し、1株90,000円の株を100株もらったとします。B社が100億円で上場を果たしたところでそこまで大きなインセンティブにはならず、あまり魅力的にうつらないこともあります。●%もらえる云々ではなく、今自身が貰うストックオプションの行使金額がいくらなのか、上場する際にはどれぐらいの価値になっているのか、その行使金額のストックオプションを何株もらえるか、この視点が何よりも大切になるので、貰う方は創業者などに確認をして頂ければと思います。

ストック・オプションにも種類があるって知っていますか?:プロに聞く、ストック・オプションの幅広い活用法~税制適格から最新の信託会社での信託型ストック・オプションまで~

1999年 旧司法試験 合格
2001年 京都大学法学部 卒業
2002年 最高裁判所司法研修所 修了
2002年-2008年 森綜合法律事務所(現 森・濱田松本法律事務所)
2008年 University of Pennsylvania Law School, LL.M. program 卒業
2008年 NY州司法試験 合格
2008年-2009年 ポラリス・キャピタル・グループ株式会社 勤務
2009年 漆間総合法律事務所設立 所長就任
2014年 株式会社ヘリオスにおいて本邦初の信託型ストック・オプションを考案
2015年 株式会社ヘリオス 管理担当取締役としてIPOを経験
2020年 コタエル信託株式会社を設立し代表取締役に就任

漆間総合弁護士事務所 松田良成 弁護士(以下:松田):よろしくお願いします。

もともとは大手の法律事務所でM&Aやファイナンスを中心に執務を行っていましたが、弁護士の経験のみだと どうしても耳学問になってしまって 社会の実情を理解できないと思い、 留学後、 プライベートエクイティファンドの投資担当を約1年務めました。

業務としては、M&Aやファイナンスを中心に行っています。特に、今まで世の中にないスキームをつくって様々な 未解決 問題を解決していくことをポリシーにして弁護士をやっています。

ほとんどの起業家がストック・オプションにも種類があることを知らない。

例えば、M&AでのEXITの際には条件を満たせずに、税制非適格となる ケースがほとんどで す。従って、税制適格のストック・オプションを最適なインセンティブの手段として盲信しない方が良いです。

ストック・オプションの発行の前に考えるべきこと

自分の実力に見合わないストック・オプションをもらうと既得権益化してしまいます。自分の能力で稼げるよりも遥かに大きなリターンが見込まれるので、 何としても 会社 に居続けようとします 。 その結果、優秀でやる気がある人とぶつかって 企業の成長を阻害してしまうことも多々あります。

信託型ストック・オプションは新しくて、特殊な信託スキームなので、関東財務局にライセンス登録する だけでも2 年かかりましたが、今年9月に無事に 管理型信託業の 登録が完了しました。

今まではライセンスのない中で導入支援をさせて頂いておりましたので、 民事信託 というライセンスなしでできる限定的なスキームのみを提供しておりました。

民事信託では、財産を預かる方が単発かつ無償でなければならないという縛りのもと 、顧問税理士などの外部専門家に受託者を務めていただくことが必要でしたが、無報酬でなければならない と念押しして受託して頂いた のに後から報酬を請求されるケース、 途中で音信不通になるケース など様々な アクシデント問題も発生したことで、内在的な限界を感じていました。

それに対して、「早い時期に入社した人はそれだけリスクを取ったから」と言っていましたが、最近は3~4年で上場するベンチャーも増えてきているので、 入社時期のわずかな差では キャピタルゲインの差が正当化されにくくなっています。

例えば、Aさんが墓場まで一緒に頑張る人ということであれば、 2~3% を有償オプションで出す。その一方で、他の従業員に対しては、信託の中でプールして貢献度に応じて渡していくといった組み合わせも可能です。

信託を使えば、ストック・オプションが使い回せる?

左上の 一括交付タイプ が民事信託を利用した場合の典型例で、 今でも 多くの方が信託といえばこれだと思ってい ると思います。信託設定時に定めた特定のトリガー事由が発生したとき(例えば上場後半年の到来など)に新株予約権を一括で(まとめて)交付するのが一括交付タイプの特徴です。

今までは民事信託、即ちライセンスなしの信託でしたので、税理士の先生に一回限りのこととして信託の引受けをお願いしないといけなかったため、最初の信託設定の時点で信託A/B/Cとそれぞれ配布する条件やストック・オプションの個数を決めてしまわなければなりませんでした。また、 税理士の先生に無償で引き受けて頂くことになることから、お手間を取らせないように 非常にシンプルなスキームを取らざるを得ませんでした。

例えば、 一括交付タイプでは、 上場後半年で2%、上場後2年で4%渡してくださいという設計や、上場後時価総額1,000億になったら5%を渡してくださいという設計 をすること になります。

うまくいけば効果は絶大ですが、 ストック・オプションを設計する段階で何年後に上場か、 その時点で何%渡すのか を 想定して信託を設定する ことは実はかなり難しいのです。

この問題を解決したのが、取崩し交付タイプです。信託のライセンスを持つ コタエル信託 が受託者になることで、実現可能になった信託スキームで、特許出願済みの特殊なストラクチャーによって実現されています。

例えば、 オプションプール10% ストックオプションの意味とは のうち、半年後に最初の人に5%を渡して、また半年後に新しい人が入ってきたら2%を渡してという風に 定期的に好きな数の新株予約権を 取り崩していけるようになりました。 もちろん今までのように一定のタイミングで皆に同時に配るということも可能で、要するに 使いどころを自由に選べるようになったのが取崩し交付タイプです。

正確な表現ではありませんが、あたかも 今まで出来なかったストック・オプションの使い回しができるようにな ったようなイメージでご理解頂ければと思います 。

例えば、 アーリーステージのベンチャーが 直接発行でAさんに5%のストック・オプションを与えたとします。

しかし、このサバイバル・オプション ™ では、信託契約により付与条件を決めて信託口座の中にプールするため、その条件が満たされない場合は、昔の取得簿価で 別の人に新株予約権を交付することができる ようになり、その際に課税がありません。

そして、 取崩し交付タイプとサバイバル・オプション™の2 つを組み合わせ、さらに信託の柔軟性を活かして便利にしたものがアメーバ・オプション信託 ® です。

例えば、オプションプールに10 %分のストック・オプションを プールし、2%のストック・オプションを 入社間もない 取締役のBさんに渡 したいと思ったと します。 ただ、入社間もないと本当に長く勤めてくれるのか、期待したパフォーマンスを出せる人なのかその時点で分からないですよね?そんな場合に 、そのままBさんに付与せず、 在籍やパフォーマンス条件を成就したら Bさん に渡すことを決めた 専用信託口座に2%を移し、上場後半年の時点で渡すと いった設定をすることができるのがアメーバ・オプション信託 ® です。

仮に、 取締役のBさんが途中で辞めてしまった場合、 条件不成就ということで専用信託口座から オプションプールに 2%分が 戻 ります 。そして、オプションプールに戻ったストック・オプションはまた別の人に渡したり、別の専用信託口座に移すことができます。

松田: 発行会社から頂く信託報酬等がメインですが、 サバイバル・オプション ™ だけであれば導入時のコストは50万円、それに対して、取崩し交付タイプは導入時のコストが250万円です (注:委託者からの信託報酬も10万円程度あり。) 。

創業から間もない若いベンチャーさんが役員を採用するためにストック・オプションを多く渡すことがありますが、辞めてしまうともったいない と思ったときにお薦めな のがサバイバル・オプション ™ です。

ある程度事業 が成長した後 や、最初から大きくできる自信がある場合は取崩し交付タイプを最初から使って、 必要に応じてアメーバ・オプション信託 ストックオプションの意味とは ® を使う流れになります。

なので、その間は導入時250万円、翌年以降も年額250万円を払っていただくのですが、アメーバ ・オプション信託 ® を使い始めたときから50万円が加算されます。

我々の民事信託のユーザーさんからのフィードバックで、大手の IT企業 で働かれていた年収千数百万円の方がこの信託があるという理由で、年収500万円まで下げて転職してくれた という話を聞いたことがあります 。パフォーマンスを出す自信はあるからきちんと評価して信託型のストック・オプションをください、と。

勿論、信託だけが理由ではなく、会社自体の魅力があってこそだと思いますが、これだけ考えても、年収 、即ち年間人件費 が下がりますし、かつ採用 エージェントの コストも軽減されます。

岡田:直接発行の場合だと、発行するために毎回株主総会での決議が必要など非常に手間がかかりますが、信託の場合だと、登記簿謄本では発行済みになっているので、素早く 交付することが 可能です。

既に発行しているスタートアップでも信託を利用できるのか?

松田:最近のベンチャー界隈では、情報が溢れて、正しくない情報も まことしやかに 出回っているような印象があります。私が見た範囲では、 信託型ストック・オプションについて 正確に書けている記事はありませんでした。むしろ本質を理解していない記事ばかりで驚いています。ああいうのは記事というよりは、広告なのでしょうね。

[特集]経営者報酬のコーポレートガバナンス実践 海外各国との比較でわかる日本企業のインセンティブ報酬の実態

日本企業と海外企業の報酬水準比較

  1. STIの業績連動の考え方
    インセンティブ報酬のうち、単年度の業績結果を反映し、毎年支給される報酬を「短期インセンティブ報酬(STI: Short-term Incentive)」と呼ぶ。一般的に、各経営幹部のSTIの水準は、全社業績・担当事業業績・個人業績の結果を反映して決定される。そのうち、個人業績については非財務的な評価が求められることが多いため、上長の裁量をもって評価・支給水準が決定される(詳細は後述)が、全社業績・担当事業業績部分については、財務目標の達成度に応じて評価・支給水準が算出される。

Ⅲ LTIの実態

  1. LTIの各ビークル
    インセンティブ報酬のうち、中長期の業績結果を反映し、支給される報酬を「中長期インセンティブ報酬(LTI: Long-term Incentive)」と呼ぶ。LTIには様々なビークル(スキーム)があり、何をもって支給するか(株式・新株予約権、現金)、業績条件の有無(在籍期間ベース・パフォーマンスベース)、連動する業績(株価、株価上昇分、その他業績)等によって分類できる(図表2)。

図表2. LTI 各ビークルの概要

LTI 各ビークルの概要

図表3. 日本企業でのLTI ビークルの選好

1: 株主総利回り(ストックオプションの意味とは TSR: Total Shareholder Return)とは、一定期間における株価上昇率と配当利回りの合計であり、当該期間において保有した株式の総利回りを指す。あらかじめ定めたピアグループ(Peer Group)企業やインデックス指標に対する相対的パフォーマンス(順位やパーセンタイル値)によって評価を行い、権利確定水準を決めるものが一般的である。

図表4. 欧米・日本企業におけるLTI の業績連動の考え方

・日本企業のLTI の多くが株価変動にしかひもづいておらず、固定報酬的な色彩が強い
・一方、欧米企業では、株価変動に加えて、LTIの付与水準および権利確定水準の決定に反映される業績条 件にも左右される仕組みとなっている

図表5. 米国企業におけるLTI の業績指標

  1. 付与頻度
    欧米企業でも日本企業でも、ビークルによらず毎年付与することが極めて一般的となっている。
  2. 権利確定期間
    欧米企業では、権利確定期間は3-4年に設定するのが一般的である。在籍期間ベースのビークル(「ストックオプション」、「ストックアプリエシエーションライツ」、「譲渡制限付株式(ユニット)」等)は3年が一般的であるものの、4年とするケースが2-3割存在する。一方、パフォーマンス・ベースのプラン(「パフォーマンス・シェア(ユニット)」、「長期キャッシュ」など)は3年が極めて一般的である。日本企業では、「ストックオプション」は3年がほとんどだが、「株式報酬型ストックオプション」は退職慰労金の代替で導入されるケースが多いため付与時に権利確定するものが多い。
  3. 権利確定方法
    LTIの権利確定には権利確定期間中毎年段階的に確定するもの(Installment Vesting)と権利確定期間経過後に一括確定するもの(Cliff Vesting)がある。米国企業では、在籍期間ベースのビークルでは、段階的確定が多く、パフォーマンス・ベースのビークルでは一括確定が一般的である。欧米企業では、米国と傾向は同様だが、いずれのビークルでも一括確定が米国より多くなっている(5-6割が一括確定)。一方、ほとんどの日本企業では一括確定を採用している。

Ⅳ インセンティブ報酬開示の実態

また、報酬水準においては、その会計年度における全取締役に対する報酬項目別の支給総額の開示は求められているものの、個別開示の対象は総報酬1億円以上の取締役に限定されている。米国ではCEO、CFO、およびそれ以外の報酬上位3人の経営幹部(Named Executive Officers=NEOs)の個別報酬開示が求められている等、欧米では報酬の個別開示が進んでいる。

加えて、米国では、複数の報酬概念(Realized Pay、Realizable Pay等)のデータを付加的に開示する動きもみられる。"Realized Pay"とは、当該経営幹部がその会計年度中に実現・確定した報酬水準を指し、ストックオプションや譲渡制限付株式等の権利確定・行使を通じて得られた報酬を含む(いつ付与されたかは問わない)。一方、"Realizable Pay"とは、当該経営幹部が将来において実現できる報酬の期待値を指し、その会計年度中に付与されたLTIの価値を含む概念である(その時点で権利確定・行使されているかどうかは問わない)。「報酬一覧表」(Summary Compensation Table)上の値は、実支給水準(基本報酬・現金インセンティブの支給額実績等)と将来実現する報酬の現時点での期待水準や目標水準(株式報酬の公正価値等)が混在した水準であり、業績と報酬の関係が適切かどうかを判断する上では必ずしも充分な材料にはなってない、との考えが背景にある。Realized Pay、Realizable Payは、業績と報酬の関係を検証するために新たに定義された報酬概念であり、株主・投資家への説明責任の向上に寄与するものである。

Ⅴ インセンティブ報酬設計におけるその他の論点

さらに、米国では「Anti-Hedging/Anti-Pledging Policy」といったプラクティスが一般的になりつつある。これらは、株主との利害相反になり得るため、経営幹部が保有する自社株式について、ヘッジをかけたり 2 、担保に入れたりすることを禁じる仕組みである 3 。

3: Meridian Compensation Partnersのレポートによると、サーベイ参加の米国上場企業の93%がAnti-hedging Policyを、77%がAnti-pledging Policyを開示している。

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